科学・産業史

科学・産業史

土と火が生んだ材料科学|陶器と磁器の歴史・素材・色の科学

人類は金属を精錬するよりはるか以前から、土を焼いて器を作っていた。土器の起源は農耕以前にさかのぼり、東アジアでは1万6000年以上前に遡る。陶器はその後、農耕文明の発展とともにさらに広まり、高度化した。一方、磁器ははるかに高度な材料技術であ...
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予防医学・ワクチン・抗生物質の誕生と発展

現代の私たちは、ワクチンを打てば天然痘にかからず、抗生物質を飲めば肺炎を乗り越えられる時代に生きている。しかしつい200年前まで、人類は感染症に対してほぼ無力だった。疫病は神罰とされ、治療は瀉血や祈祷が主流だった時代から、どのようにして科学...
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日本列島を形成した地殻変動とその痕跡をたどる

日本は以下の四つのプレートが複雑に押し合う場所に位置しており、そのせめぎ合いが地震活動を活発にしています。太平洋プレート(東から)フィリピン海プレート(南から)オホーツクプレート(北米プレートの一部)ユーラシアプレート(西から)日本の地震活...
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天気と地震の予知とその限界

「なぜ、これほど技術が進歩しても地震の発生をピタリと当てられないのか?」 「天気予報は、あとどれくらい正確になる可能性があるのか?」私たちは、科学に対して「未来を正確に言い当てる魔法」のような期待を抱きがちです。しかし、地球や宇宙という巨大...
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家畜化された動植物とその結果辿った進化

人類の歴史において、動植物の家畜化は文明の基盤を形成する最も重要な転換点の一つでした。約1万年前に始まった農耕革命以来、人類は野生種を選択的に改良し、栽培・飼育することで、安定した食料供給と多様な生活資源を獲得してきました。家畜化とは単なる...
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計量の発展とSI単位系ー「計る」という行為が支えた文明ー

スーパーのレジで肉を買うとき、あなたはその重さを疑いません。タクシーに乗るとき、運賃メーターが不正だとは考えません。電気料金の請求書を見て、計測値を検証したりしません。なぜこれほど当然のように信頼できるのでしょうか。その背景には、国家による...
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大航海時代がもたらした天然物資源ー香辛料から石油化学へ物質が世界を変えた歴史

大航海時代(15世紀半ば〜17世紀半ば) は、世界各地に偏在していた天然物を、グローバルな交易網に組み込んだ時代である。香辛料、薬用植物、染料、樹脂、糖、嗜好品──これらは単なる商品ではなく、国家運営に不可欠な戦略物資 だった。医療、軍事、...
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環境保護運動の歴史

長い歴史の中で、自然を「無限の資源」として人類は使い続けてきました。大地は耕し、森は伐り、川を汚しても、いずれ自然が回復するという前提が社会の底流にあった。それがなぜ、20世紀後半に「守る対象」へと変わったのか。本記事は、この連鎖の歴史をた...
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花火の歴史・火薬・色の科学─ 元素と色の科学 ─

夏の夜空に広がる赤や青、緑の光。花火は単なる娯楽のように見えるが、その内部では高度な化学反応が起きている。花火とは、元素の電子構造が作り出す発光現象である。人類は何百年もの歴史をかけて、この「元素の光」を夜空に描く技術を磨き上げてきた。本稿...
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危険・汚染・死を誰が引き受けるか|NIMBYの歴史

「総論賛成、各論反対」「原子力発電所は必要だと思う。ただ、うちの近くには建てないでほしい」「ゴミ処理場は社会に不可欠だ。でも、うちの地域には絶対反対」このような主張を、英語ではNIMBY(Not In My Back Yard)と呼ぶ。「自...