科学・産業史

科学・産業史

財閥から受け継がれる現代の製造業の系譜ー明治から戦後までー

日本の近代化は、明治政府が掲げた「殖産興業」政策と、それに呼応した起業家たちの挑戦から始まりました。政府は西洋技術の導入を急ぐため、明治期には数多くの官営模範工場を設立し、また海外から多数のお雇い外国人を招聘して技術移転を図りました。こうし...
科学・産業史

大航海時代がもたらした天然物資源ー香辛料から石油化学へ物質が世界を変えた歴史

大航海時代(15世紀半ば〜17世紀半ば) は、世界各地に偏在していた天然物を、グローバルな交易網に組み込んだ時代である。香辛料、薬用植物、染料、樹脂、糖、嗜好品──これらは単なる商品ではなく、国家運営に不可欠な戦略物資 だった。医療、軍事、...
科学・産業史

金属元素による色彩現象を宝石・釉薬・花火にみる

人類は太古の昔から、鉱物および金属元素が示す色彩に対し、装飾的価値のみならず宗教的・技術的・象徴的意味を付与してきた。美しいルビーの赤、瀬戸焼の深い青、夏の夜空を彩る花火の緑――これらの色彩は一見無関係に思えるが、実は共通する物理法則に支配...
科学・産業史

科学観測による予想の到達点と限界

「なぜ、これほど技術が進歩しても地震の発生をピタリと当てられないのか?」 「天気予報は、あとどれくらい正確になる可能性があるのか?」私たちは、科学に対して「未来を正確に言い当てる魔法」のような期待を抱きがちです。しかし、地球や宇宙という巨大...
科学・産業史

明治から昭和までに設立した官営模範工場のまとめ

明治時代において、日本の近代化を支えた重要な仕組みの一つが官営模範工場でした。外国からの技術導入にあたり、政府はまず官営工場を設営し、お雇い外国人が主導で技術指導にあたりました。のちに日本人技師に置き換わり、彼らが民間企業へと技術を波及させ...
科学・産業史

寿命を支える科学の功績|もし現代医療がなかったら

日本人の平均寿命は、江戸以前の30〜40歳前後から、現在では世界最高水準へと大きく伸びました。その背景には、医療技術や衛生環境の改善だけでなく、生活様式や栄養の変化も深く関わっています。本稿では、感染症、食生活、社会制度の変化が寿命に与えた...
科学・産業史

各県の産業経済・人口の遷移ー江戸時代から現代までー

日本の各県の経済力は、明治以前からの生業構造、明治維新以降の産業政策、軍需動員、高度経済成長期の工業立地、農業・地場産業の持続性、そしてそれらを支えた「知的条件」の積層によって形成されています。本稿では、各県の「源流産業(江戸末期)」「戦前...
科学・産業史

間違いと失敗が科学技術を前進させてきた歴史

私たちは無意識に「正解」を求めます。しかし、科学技術も、はじめから間違いをおかさなかったわけではないのです。科学と産業の歴史を振り返れば、今の私たちの安全で便利な生活は、数多の「失敗」の上に築かれていることがわかります。失敗は、知識不足(当...
教育

日本の近代化を支えた鉱山一覧とその地質学的背景

明治時代は、日本が近代国家へと急速に転換した時代であり、その産業発展の基盤として重要な役割を果たしたのが鉱山です。しかし、これらの鉱山が特定の場所に集中している理由は、単なる偶然ではありません。日本列島の形成史、火山活動、プレートテクトニク...
教育

戦前に設立した日本の理工系高等教育機関【設立年表・法令】

東京大学、京都大学――帝国大学の系譜は有名ですが、地方国立大学の多くは戦前の「高等工業学校」「高等農林学校」「専門学校」が前身です。明治から日本は、帝国大学(研究・国家中枢人材)と専門学校(現場の実務家・技術者)の二本柱で、独自の高等教育制...