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提言・オピニオン

各県に存在する地方国立大学とはどんな学校なのか考えてみたい

大学の進学先を考えるとき、多くの人は偏差値や大学名を基準にする。しかし、その判断は「良い選択」なのだろうか。普通は大学に何度も入りなおす経験はない。4つの大学に在籍した経験を持つ筆者が、地味な地方国立大学の価値を語りたい。学力について地方国...
教育史・制度

大学における学生と教員の比率について学部ごとに考えてみた

大学設置基準日本のすべての大学は、文部科学省が定める「大学設置基準」に基づいて設置・運営されている。この基準で、教員数、校地・校舎面積、教育課程、学生数など、大学運営の最低基準を規定している。ここで重要となるのがST比(Student-Te...
科学リテラシー

科学的探究とシステム思考

I. 科学的探究とシステム思考の基礎 科学的探究は、証拠と論理的な考え方に基づいて行われ、間違っている可能性を常に考慮する姿勢が土台にある。観察や実験で得られる情報には、測定誤差や偏りが含まれるため、科学では不確実性を数値で表し、結論の信頼...
提言・オピニオン

人生において年齢とともに変わる感じ方の違いについて語りたい

はじめに子どものころは「なんにでもなれる気がする」そんな万能感があった。けれど大人になるにつれて、選択肢は少しずつ減っていく。仕事、家族、健康、親のこと。気がつくと、「まあ、人生ってこんなものか」と思いながら毎日を暮らしている。それでも、ど...
提言・オピニオン

学校で優秀だった人物が社会に出て必ず成功するのだろうか

試験で高得点を取る、複雑な問題を素早く解く。学校ではこうした知的能力の高さを評価する。しかし、学校で優秀だった人が社会的に成功するのだろうか?一人で完結する力1. 処理能力:IQが測る領域これは最も基礎的な知的能力だ。情報を速く正確に処理し...
提言・オピニオン

認知科学が教える最も効果的な学習法ー想起・反復・精緻ー

最も効果的な学習法理科は「公式を教える教科」ではなく「世界の見え方を更新する教科」。公式・用語は最後に自然に残る副産物。想起・反復・精緻はそのための最短ルート。■ 想起(思い出させる)新しい説明の前に必ず入れる例(中学理科)「水を温めるとど...
提言・オピニオン

高木仁三郎が目指した「市民科学」とは何だったのだろうか

「市民科学者」科学技術が社会に深く浸透した現代においては、市民自らが科学的知識と批判力を身につけ、判断主体となることが不可欠である。「市民科学者」という言葉を提唱した高木仁三郎は、学術研究を職業とする者から市民科学者となって特に原子力利用に...
科学リテラシー

宇宙飛行士の素質とは現代をいきる人物の理想像なのではないか

宇宙飛行士の選抜試験の歴史宇宙飛行士の選抜試験は、宇宙開発の目的が「行くこと自体が冒険だった時代」から「宇宙で生活し、成果を社会に還元する時代」へと変わるにつれ、求められる資質や試験内容も劇的に変化してきました。その歴史を4つのフェーズに分...
提言・オピニオン

「地頭」はどこで作られるのか―義務教育の意味を問い直す

「平均的な社会人」とは、高校受験時に偏差値50程度だった人、つまり同学年のほぼ中央に位置する学力層とおそらくそんなに変わらない。テレビのニュースもこのくらいの理解力に設定していると思われる。私自身、比較的幅広い職種や領域で仕事をしてきたが、...
提言・オピニオン

親や地域の格差が子供の格差も生んでいるという構造的な問題について

親の学歴と居住地という二つの要因が、子どもの教育機会を大きく左右している。親の学歴が再生産されるメカニズム親が子どもに継承される現象は、遺伝的な能力の問題として語られることが多い。だが実態は、環境・資源・期待という三つの要素が複合的に作用し...