大学の進学先を考えるとき、多くの人は偏差値や大学名を基準にする。
しかし、その判断は「良い選択」なのだろうか。
普通は大学に何度も入りなおす経験はない。
4つの大学に在籍した経験を持つ筆者が、地味な地方国立大学の価値を語りたい。
学力について
地方国立大学に入学する学生は、その地域のトップ高校、準トップ高出身が多い。
ただし、その学校の上位層というわけではないが一般入試で5科目受験して入学する割合が高い。
そのため学生の学力差は比較的小さいというのが企業における学力保証となっている。
とはいえ、何科目がバラストのようにありながら、受験したにすぎないが。
いまでも二期校コンプレックスの学生は多いかも。
偏差値教育の影響で医学部を意識してしまうこともあるかもしれない。
入学時の学力差が大きいことは確かである。しかし、卒業後に、同じフィールドで競争することはない。
学閥ヒエラルキーで見れば、「旧帝大が上位に位置する」という同一の構造の中にある。
経済性
国立大学の場合、入学料、授業料免除のハードルはそれほど高くない。
自分の時代の経験で言えば、成績で言えばオールBよりちょっと良ければの印象だった。また収入のハードルもある。。
学生寄宿舎を活用すれば、生活費 月5万程度で奨学金で十分である。
理工系では大学院進学が前提となるため学部4年と修士2年、合わせて6年間で考える必要がある。
また、大学院まで進学すると、全国規模の大企業への就職でも十分に可能である。
研究環境
理工系学生の大学院進学率は5~6割であり、早くから大学院に進学しようという意識がある。
研究室における教員あたりの学生数が少ないため、一人一人が実験装置に触れる機会が多い。
共同研究や寄附講座を通じて、企業の現場課題を研究テーマにすることもできる。
一部には国内で有名な研究者もいる。科研費でいうところの基盤B以上に採択される研究者である。
ただし、研究機関として比較すれば、旧帝大ほど著名な研究者が多いわけではないし、研究費も潤沢ではない。
運営交付金で比べれば、旧帝大と肩を並べるには3~4校の地方国立大学を統合する必要がある。
地域での評判
地方国立大学の最大の強みは、地域におけるブランド力である。
地元企業や官公庁には卒業生が多く、OBとOGのネットワークは地域産業界に深く根を張っている。
地域産業との歴史的な結びつきが深く、企業の技術者や研究者として卒業生が活躍している。
大学院進学は内部進学が主だが、旧帝大の大学院へ進学することも可能だ。博士課程への進学も選択肢としてある。
違いがあるとすれば、その学力から卒業後の活躍のフィールドが広いことだ。
その点が気になるのであれば、取るべき対応は明確だ。
在学中に学びを深め、卒業後に自分のフィールドで成果を出すこと——それで十分である。
多くの学生にとって、地方国立大学の環境は悪くないし、4年間で生かしきれないのも実際のところだ。
※AI支援によって記事を作成しています。

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