科学・産業史

鉱山と工業発展の裏で広がった環境被害の歴史ー日本の公害史ー

日本の公害史は、鉱山開発から戦前の軍需重工業、高度成長期の化学工業に至るまでの産業発展が引き起こした環境破壊と社会葛藤の歴史です。公害は、科学・行政・企業の優先順位が環境や住民の健康を後回しにしてきた構造を浮き彫りにしています。はじめに日本...
科学リテラシー

食品の保存・加工技術から栄養学までーS5-1-

食品の安全性や品質を理解するには、微生物、化学反応、温度、水分といった複雑な要素が絡み合う食品科学の知識が不可欠です。食品の腐敗メカニズムから保存方法、添加物の役割、食品表示の読み方、三大栄養素まで、日常生活に直結する食品科学の基礎を体系的...
国家資格

日常を支える「見えない守り手」――法律と国家資格で読み解く消費者保護

医療、食事、住まい、電気、移動、契約――私たちの日常は、数多くの資格と法律によって静かに支えられている。本稿では消費者保護の視点から、技術・医療・法律系資格がどの法的根拠に基づき、何を守っているのかを4層にわけて整理したい。はじめに朝、目が...
オピニオン

提言:日常生活に「科学の知恵袋」がいたら――博士人材を消費者・市民の味方にする構想

小さな組織や学校現場には、専門家を揃える余裕はないが、考えを整理し伴走してくれる「知恵袋」は常に不足しています。本稿は、博士人材を社会の各所に再配置する構想を、制度と事例が揃う教育現場を起点に提示します。はじめに現代日本では、小規模企業や自...
教育

工学部とは何か――理学の応用から社会実装へ、その成立と教育の現在地

工学は本来、大学の外にあった「職人の知」から出発した学問である。18〜19世紀の制度化を経て総合大学に組み込まれたが、その教育設計はいまも過渡期にある。工学部の歴史とカリキュラムをたどり、現代的課題を明らかにする。工学部とは何か工学部とは、...
科学リテラシー

科学とは何だろうか?ー証拠・反証・再現性で世界を考えるーS0-1-

科学は、身の回りの出来事を、証拠に基づいて考え、間違いがあれば確かめ直す姿勢そのものです。本稿では「証拠と論理」「反証可能性」「再現性」という三つの視点から、科学的な考え方の基本を解説します。日常生活で情報を見極める力にもつながる、科学の本...
科学・産業史

発酵の科学と文化史―人類との一万年にわたる共生が築いた食文化―

味噌や醤油、日本酒にヨーグルトやチーズ――世界各地の伝統食に共通するのが「発酵食品」です。微生物の働きが味覚や保存性にどのような影響を与え、現代の健康科学とどう結びついているのか――暮らしと科学をつなぐ視点で紹介します。はじめに味噌や醤油、...
科学リテラシー

化学物質はどうやって社会に出るのか―化学の認可プロセスーS2-3-

本記事では、家庭や職場で使う化学製品について、化学式・用途・リスク・安全な取り扱い方を体系的に整理します。はじめに:なぜ同じ「化学物質」なのに扱いが違うのか私たちの身の回りには、医薬品、食品添加物、農薬、洗剤など、数えきれないほどの化学物質...
科学・産業史

大航海時代がもたらした天然物資源ー香辛料から石油化学へ物質が世界を変えた

はじめに大航海時代(15世紀半ば〜17世紀半ば) は、世界各地に偏在していた天然物を、グローバルな交易網に組み込んだ時代である。香辛料、薬用植物、染料、樹脂、糖、嗜好品──これらは単なる商品ではなく、国家運営に不可欠な戦略物資 だった。医療...
教育

戦前日本はどんな高等教育機関を築いたのか――大学・専門学校と法制度の全体像

明治から日本は帝国大学・官立大学・高等学校・専門学校を組み合わせた独自の高等教育制度を築いてきた。本稿では設立年表と主要法令を手がかりに、国家主導で理工系人材を育成した戦前の教育の構造と、その狙いを読み解く。根拠法帝国大学令帝国大学令は、1...